社長のきまぐれ通信 MatsumoTalk

今年、亡くなられた著名人のなかでも私が特にショックだったのは、ラグビーの元日本代表、平尾誠二さんの逝去でした。少年の頃、ラグビーについてよく知らなかった私でも、平尾さんは有名スポーツ選手の中でも別格の存在感でした。同志社大学在学中のわずか19歳で日本代表入りを果たし、ラグビーの実力だけではなく、モデルのような容姿に独特の関西弁は、まさに憧れの的だったのです。

 

亡くなられて、マスコミでは、とかく華々しい現役時代の活躍振りがクローズアップされて居ましたが、私が彼を心底尊敬しているのは、34歳の若さで日本代表の監督に就任された時の彼の采配でした。

 

当時、日本ラグビー界の人気は低迷。海外の強豪国には屈辱的大敗を喫する状況でした。そんななかで監督に就任した彼は、「平尾プロジェクト」を立ち上げ、各チームのレギュラーにも入れない素質の埋もれた選手の将来性を見込んで代表入りさせたり、ラグビーではない他の種目の優秀な選手をラグビー界に引き込んで長期計画で育成しようと試みたりしました。ラグビー界の底上げを図ったのでしょう。結局このプロジェクトは、上手く機能はしなかったのですが、私が残念だったのは、彼が代表監督を辞任する際、マスコミがそんな彼の新たなる真剣な試みを批判的に書いていたことでした。

 

世の中は、結果を残さなければ評価されないのか?結果が全てなのか?私は疑問に思いました。あれからマスコミに余り姿を見せなくなった彼に、私は「いつか代表監督に戻って来て、あの時の無念を晴らせたらいいな」と勝手に思ってしまって居ました。

 

謹んでご冥福をお祈り申し上げたいと想います。

 

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写真について

先日優勝した、阪神親善大会の小学生の尼崎代表選手達から、お花と木鶏と書いた手拭に選手たちのコメント入りの写真が入った額をプレゼントされました。私のことを何度も泣かせようとする困った子供達です(笑)。