社長のきまぐれ通信 MatsumoTalk

今年で私は50歳になりました。あと10年で還暦を迎えることになりますが、正直余り老いて行く実感が湧いてきません。確かに手も顔も皺(しわ)が増えて、見た目は全然若くも見えませんし、人が見て実年齢よりも若く思われることはございません。でも50歳になって、自分自身に老いて行く実感が持てないのには、訳があることに気付きました。精神的に少し子供帰りしているようなのです。

 

29歳で会社を起業した頃から40代前半にかけては、青年実業家を気取り、随分背伸びをしていたものです。若いからと言って馬鹿にされたくない気持ちもありました。余暇や趣味には目も暮れず、ストイックに仕事に打ち込んでいました。自分の仕事のスタイルに賛同できない人間に怒り、不満を感じていました。かなり無理をしていたのだと思います。無理は必ず歪みが生じる時が来ます。

 

最近では、怒ってばかりいる人、不平不満や愚痴ってばかりいる人を見ると何があったのかはわからないけど、とっても気の毒な人だと思う私ですが、まさに自分こそが以前はそんな人間だったのです。生き方は変えられる。でも、その変化の過程では、自分が社会的にどれだけ貢献しているのかではなく、自分が誰かによって、いや沢山の人たちによって支えられている弱い人間であることを認識するに至った経緯があります。

今、私は様々なことにチャレンジ出来て、等身大の自分で生きていることを実感することができます。つまり私は、色んなことに興味がある子供のような人間であることを隠して生きていただけなのだと思います。

 

正直に生きると楽なものですね。

 

 

写真について

何かと苦労させられて、幾度となく緊急訪問してきた利用者様の施設入所が決まり、お別れのご挨拶に行きました。雰囲気を察してか、ご自宅前をいつもうろうろしていた猫ちゃんも最後のお別れに来てくれました。もう会うことも無いのかと思うと、とても寂しい気持ちになりました。